・パンク

主なパンクの原因は次の通りです

 

こんな小枝が刺さることも
こんな小枝が刺さることも

① タイヤに異物が刺さる 

これは仕方ないです。クギやガラス等、鋭利なものが刺さってチューブまで到達すればパンクしてしまいます。 

しかし、刺さるものは鋭利なものとは限りません。変わったものではバラのとげやつま楊枝、木の小枝なんていうものも刺さっていたことがあります。 

パンクしないようにと地面ばかり見ながら運転するのは止めましょう。ちゃんと前を向いて走行してください。

 

穴が2つ並んでいるのがわかりますね
穴が2つ並んでいるのがわかりますね

② 段差を乗り越えたり段差から降りた時の衝撃で 

これはタイヤが瞬間的につぶれてチューブがリムに挟まり、キズが付くのです。

「リム打ち」とか「スネークバイト」と呼ばれ、多くの場合2つ並んで穴があいてます。 

対策としましては「ちゃんと空気を入れる」、「段差等はゆっくり、車輪にガツンと衝撃を与えないように静かに乗ること」です。

 

上が新品チューブ          下が摩耗したチューブ        全体が擦れてブツブツとパンクの予備軍がたくさん控えています
上が新品チューブ          下が摩耗したチューブ        全体が擦れてブツブツとパンクの予備軍がたくさん控えています

③ チューブがすり減り、薄くなる 

なんでチューブがすり減るの?と思われるかもしれませんが、実はこのパンクが一番多いです。 

原因は空気圧不足。 

転がるタイヤは下(地面)にくると体重等がかかるのでタイヤはつぶれ、地面から離れると元に戻ります。この繰り返しでチューブはタイヤの内壁と擦れあって減るのです。空気が少ないと必要以上にタイヤがつぶれるので、かなりチューブはすり減ってしまいます。この状態のタイヤを開けると、中からゴムの削りかすが大量に出てきます。 

このような状態のチューブは全体的に傷んでいますので、穴の開いている箇所だけ修理してもまたすぐパンク!ということもあり得ますので、できればチューブ交換をお勧めいたします。

 

カギをかけたままズリズリと  まだまだ山は残っているのに・・・
カギをかけたままズリズリと  まだまだ山は残っているのに・・・

④ タイヤが切れて 

一部のタイヤで非常にヒビ割れしやすい粗悪品のタイヤもあります。まだまだ山もあり使えそうなのにパックリ割れてしまい、チューブがはみ出してバースト(破裂)。 

ブレーキシューの取付位置や車輪が歪んでいたためにブレーキシューがタイヤに当たっていた、ということもよくあります。そのままタイヤだけ修理してもまたタイヤを削ってしまうので、ブレーキの調整や車輪の調整も必要になってきます。 

また最近の自転車は後輪に鍵がついています。カギを失くしてしまったために自転車屋さんまでズリズリと引きずってきてしまい、タイヤが減って穴が開いてしまった。もったいないですから、面倒でも後輪を持ち上げて運ぶようにしましょう。

  

以上が主な原因です。

 

パンクの原因の半数以上は②と③、空気圧不足です。 

ちょっとした気遣いでパンクは防ぐことができるのです。

もったいないですね。

パンクをよくする人、あまりしない人。違いは「空気圧のチェック」という日頃のちょっとした気遣いと、乗り方です。

パンクをさせない上手な乗り方を心がけましょう!

・タイヤ交換

一般車(普通の自転車)の場合、当店では基本的にタイヤ交換の際にはチューブとリムフラップ(リムとチューブの間に敷いてあるゴムのベルト)を交換いたします。 

「パンクもしてないし、タイヤだけでいいから!」とおっしゃられるお客様も時々いらっしゃいますが、タイヤが減るくらいに乗った自転車のチューブはそれなりに劣化しております。 

直射日光も浴びてないし・・・、と思われがちですが、やはりゴム製品、確実に性能は劣ってきております。そして何より「すり減っている」のです。 

「パンク」の項にも書きましたが、荷重が掛かるとタイヤがつぶれるので、タイヤの中でチューブはタイヤと擦れあって減っているのです。 

自転車に乗車していれば、常に車輪に荷重が掛かっているわけですから、ず~っと擦れあっているという事なのです。

 

スポーツ車の場合は車輪の脱着も簡単ですし、こまめにチューブを替えたりされている方もいらっしゃいますのでタイヤのみの交換も応じますが、一般車の場合は結構手間がかかります。その分工賃もかさみます。

従いまして一般車の場合は基本的にタイヤ交換の際にはチューブも交換するものだとご理解ください。

・チェーンが伸びる?

右が正常なチェーンのピン  左が消耗したピン
右が正常なチェーンのピン  左が消耗したピン

鉄でできたチェーンが伸びる・・・

なんだか想像しずらいですが、確かに鉄でできたチェーンが伸びるのです。

これはゴムみたいに伸びるというわけではありません。

チェーンをよく見るとわかるかと思いますが、チェーンはたくさんのピンでつながっています。

ペダルを漕ぐとチェーンを伝って後輪を回します。

ペダルを漕ぐ力でチェーンは強く引っ張られますし、ギアのところではチェーンがクネクネと(表現がわかるでしょうか?)曲げられるのでピンが摩耗して、結果的にチェーンが伸びるのです。

一般車で100本近く、スポーツ車になると110本位のピンでつながっています。

 

仮にピンが0.1mm摩耗したとします。このピンが100本有れば

0.1mm×100本=10mm

すなわち1cm伸びたことになるのです。結構な伸びです。

 

それではチェーンが伸びたまま乗り続けるとどうなるのか?

次の章でお話ししましょう。

・チェーンが伸びたらどうなる?

チェーンが伸びたことによる不具合をここでは述べていきましょう。

 

<<一般車の場合>>

ギア無しや内装ギアの自転車のチェーンが伸びると、チェーンがたるんで歯車と隙間が出来て外れることがあります。

このような状態になると、いくらチェーンをはめ直しても再びチェーンが外れてしまいます。

このような場合は自転車店でチェーンの調整を行ってください(有料となります)。

そこでキチンと調整すれば、基本的にチェーンは外れなくなります。

 

<<スポーツ車(外装ギア)の場合>>

外装ギアを装備した一般車やスポーツ車のチェーンが伸びると、ギアのかみ合わせが悪くなり、「歯とび」という現象が現れます。ペダルを力強く踏み込んだ時に、チェーンが滑るようにギアを飛び越えてしまうのです。

特に後ろのギアが重い方(小さい方)でなりがちです。

こうなってしまうとペダルを強く踏み込めないので、加速時や上り坂でペダルを踏み外したような感じになり、危険です。

対処法としては、チェーンの交換しかありません。

更にリアのスプロケット(歯車)も交換しなければならないことがほとんどです。

まれにフロントも替えなければならないこともあります。

これは伸びたチェーンと一緒にスプロケットも減ってしまい、そのすり減ったスプロケットと新品のチェーンとの相性が悪くなるので歯とびが収まらないのです。

チェーンとリアスプロケットは同時に交換するものだと考えましょう。

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